image loading…

 第2子の流産をきっかけに、一人っ子になった子どもをふびんに思うお母さんが立てたトピを見つけました。さぞかしお辛(つら)かったでしょう。胸が痛みます。

 トピ主であるお母さんは前向きです。これではいけないと思い直し、一人っ子の利点を探しているのだそうです。

 任せてください。私は一人っ子ですから、その良さを存分に語れます。

 その前に、一人っ子にまつわる都市伝説を打ち消していきましょう。

 まず、一人っ子は寂しくてかわいそうという説。私は兄弟がいたことがないため、一人が寂しいと思ったことはありません。もとからないものを寂しくは感じないのです。一人っ子は「独りっ子」ではありません。

 わがままという説。とんでもない。外からそう思われるのを最も嫌うのは親ですから、かなり厳しく育てられている子どもの方が多いでしょう。

 競争力に欠けるという説。確かに、食べ残したおやつは次に自分が手を付けるまで、そのまま残されていました。けれど、それゆえ泣き寝入りするタイプの大人になるとは限りません。むしろ、自分の陣地はしっかり守るのが一人っ子でしょう。

 利点を挙げればきりがありません。個人差はありますが、自分の部屋は比較的早く手に入れることができますし、親の愛情は存分に受けられる。我慢の大切さを説かれることはあっても、「お姉ちゃんだから」と属性で我慢を強いられることはありません。

 不利な点があるとすれば、両親が一度に倒れた時の看病で、私もなかなか大変でした。しかし、それもまた経験。きょうだいの有無が禍福を決めるのではなく、かけがえのない経験の有無がそれを決めるのでしょう。

ジェーン・スー…作詞家、コラムニスト。1973年、東京都生まれの日本人。「未婚のプロ」を名乗り、「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」(幻冬舎)などの著書が話題に。